佐賀成田山のご本尊《不動明王》は、嵯峨天皇の勅命により弘法大師が、みずから敬刻して開眼し護摩法を修せられました尊像のご分霊です。天慶(てんきょう)二年(939)関東の地に「平将門(たいらのまさかど)の乱」が起り人心は退廃し、世相は混沌として、そのよりどころを失なう時、朱雀(すざく)天皇の密勅を受けた寛朝(かんちょう)大僧正は、ご本尊不動明王とともに東国に下り、下総国(しもおさのくに)公津ヶ原(現 千葉県成田市 )に尊像を安置し「国家安穏将門降伏(あんのんまさかどこうふく)」の護摩秘法を修めました。