潮満寺は日南市を一望する津ノ峰の麓、油津港が眼下に見える高台にある。「日南地誌」「近世飫肥史稿」によれば、飫肥藩では最も猛烈に廃仏毀釈を実行したと伝えている。潮満寺は長満寺と称し願成就寺第6世重翁法印が1636年に再興し願成就寺の隠居寺とした。碑名に中興法印重翁とあり当初の創建年代は不詳である。明治5年の廃仏毀釈で廃寺となり。明治33年(1900)第27世俊照法印は廃寺再建に奔走、明治41年7月油津に大師堂を建立し大正5年(1916)現在地に移転、本堂・護摩堂を建立した。昭和9年(1934)28世俊範法印は願成就寺の廃寺となった末寺13ヶ寺と建(見)法寺を合わせて現本堂を再建し、寺号を潮満寺と改称して総本山金剛峯寺直末となった。